投資に役立つ会計



今回は、投資をするときに役立つ会計知識について紹介します。


「投資を始めたいけれど、企業価値をどのように判断すればよいのか分からない」


「投資先を選ぶ基準がそもそも分からない」


投資先を選ぶのは難しいですよね。


しかし会計の知識を用いることで、投資先を

選ぶ目安を設定することができます。


なんとなく投資先を選ぶのではなく、きちん

と数字に基づいて投資先を考えていけるよう

になります。


ただし、正直に言うと、会計を学んだだけで

投資がうまく行くわけではありません。投資

はあらゆる角度からの検討が必要だからで

す。


しかし、これから述べる「フリー・キャッシ

ュ・フロー」や「損益分岐点比率」を用い

て、企業価値や経営の安定度を数値で測るこ

とができれば、投資をより安心して行うこと

ができます。


前置きはこのぐらいにして、本題に移りまし

ょう。


これから投資に役立つ会計についてみていき

ます。


まず会計について簡単に紹介して、次に企業

の成長を図る指標である「フリー・キャッシ

ュ・フロー」について紹介し、最後に経営の

安定度の指標となる「損益分岐点比率」につ

いて紹介します。


1つ目会計について紹介します。

会計とは、簡単に言うと、企業の家計簿のようなものです。

いくらお金を使って、いくら収入があったの

か、それを記録したものです。


会計をみることで、企業の状態を知ることが

できます。家計簿を見て、家庭の状況を想像

するようなものです。


具体的には「貸借対照表」と「損益計算書

などが挙げられます。


この「貸借対照表」とは企業の財政状況を示

した一覧表のようなものです。


損益計算書」とは企業が1年間でどれほど

利益を上げたかという経営の成績書です。


これらを見るだけでも参考にはなりますが、

しかしこれだけでは企業の表面しか分かりま

せん。


そこで一歩踏み込んで、


2つ目、企業の成長を予測する「フリー・キ

ャッシュ・フロー」について紹介します。


少し複雑なので、分かりやすく紹介するため

に、まず「キャッシュ・フロー」とは何かを

紹介し、次に「フリー・キャッシュ・フロ

ー」についてみていきます。


キャッシュ(資金)、フロー(流れ)のこと

で、企業の資金とその流れを表したものをキ

ャッシュ・フロー計算書と言います。


キャッシュ・フロー計算書では、資金の増減

について、詳細をみることができます。


キャッシュ・フローは、大きく分けて3つあ

ります。


「営業活動によるキャッシュフロー」と

 「投資活動によるキャッシュフロー」、

「財務活動によるキャッシュフロー」の3つ

です。


「フリーキャッシュフロー」とは、営業活動

によるキャッシュフローと投資活動によるキ

ャッシュフローを合わせたものです。


フリーキャッシュフローを簡単に言うと、「企業が自由に使える資金」となります。


そのためフリーキャッシュフローの多い企業

は成長のための資金が多いことがわかりま

す。


しかし、それだけでは、企業の経営が安定し

ているかは分かりません。


そこで「損益分岐点比率」を用います。


損益分岐点比率」を紹介するにあたって、

まず「損益分岐点」について確認し、次に

「損益分岐点比率」について見ていきます。


はじめに損益分岐点についてですが、損益分岐点とは、利益と損失の分かれ目を意味します。


例えば、損益分岐点売上高が40億円の企業

は、40億円を上回る利益を出せば、黒字にな

り、 40億円を下回ると赤字になります。


損益分岐点比率とは、損益分岐点売上高を現

在の売上高で割って、求めます。


例えば、損益分岐点売上高が60億円、現在の

売上高が100億円の企業では、損益分岐点

率は、60%になります。


損益分岐点比率が、100%になると赤字にな

ります。つまり損益分岐点比率は低いほど企

業の経営が安定していることになります。


以上まとめると、投資先を選ぶ際には、2つのポイントがあります。


1つ目は、フリーキャッシュフローを確認し

て、企業の自由に使える資金を確認すること

です。


2つ目は、損益分岐点比率を確認して、企業

の経営の安定度を確認することです。


今回はここまでとします。


最後まで見てくださりありがとうございました。

基本からわかる 管理会計 (SANNO会社の数字がわかる)

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